セアダス

セアダス サルデーニャの食べ物

BS日テレ特番「#なんちゃってトラベル 世界旅行気分バトル」の番組内で、サルデーニャ島を代表するデザート、セアダスが紹介されていて、番組を見た友人たちからセアダス食べたいとの反響がたくさんありましたので、セアダスについて書いてみたいと思います。実は、番組のディレクターの方から情報提供を依頼され、サルデーニャ島のリゾート地、コスタズメラルダの部分のビデオの手配や写真の提供をさせて頂きました。そのため、友人にビデオを送ってもらいなんとかサルデーニャ島の部分だけ番組を見ることができました。

サルデーニャ人はみんなセアダス好き。デザートの時に、セアダスいるひとーと聞かれて、かなりの量のごちそうを食べたあとでも、拒否する人はほとんどいません。

そして不思議に思った、5000年前からあるヨーロッパ最古ののスイーツという説明についても、調べてみました。

セアダスとは


サルデーニャ島のスイーツの代表ともいえるセアダス。

セアダスとは、直径10cm程度の円形のセモリナ粉とラードで作られたパスタの中にチーズが伸びるようにインアチダーレしたフレッシュなペコリーノサルドチーズを入れて、油で揚げたデザート。チーズには、オレンジまたはレモンの皮をすりおろしたものを入れ香り付けをすることも多いです。ハチミツまたはさとうをかけていただきます。はちみつは、かける場合が多いですが、地方によっては、はちみつをフライパンに入れて溶かし、その中に揚げたセアダスを入れてからませることもあります。

地方や村々、家庭により、使うチーズなど少しずつレシピは違いますが、イタリアの他の州では、セアダスのようなドルチェは存在しません。

セアダス
中のチーズがとろーんと伸びるのが嬉しい

サルデーニャ島中で作られますが、使われる材料(セモリナ粉、ラード、チーズ、はちみつ)からわかるように、牧畜の盛んな地域の食べ物で、もともとは、羊飼いの家庭の食べ物。羊飼いの夫が長い冬を放牧のため家を離れて過ごし、春になり家へ戻ってきたことを祝うために、女性によってつくられたのが始まりといわれています。


そして、今は、ドルチェ、つまりスイーツとなっていますが、もともとは、はちみつをかけずに、セコンドピアットやピアット・ウニコ(ワンプレートディッシュ)の食事として食されていたとも言われています。
また、ごく一部の地域ですが、チーズにオレンジやレモンの皮で風味をつけるのではなく、イタリアンパセリを入れたセアダスもあります。これですと、やはりスイーツではなく、食事メニューですね。私もイタリアンパセリ入りのセアダスを食べたことがありますが、現在のセアダスはすでに、スイーツとしての位置を確保しているため、ハチミツをからませて、ドルチェとして出されました。

セアダスの名前の由来


セアダス seadas は、セアダ seada の複数形。サルデーニャの方言、サルド語はラテン語に由来し、複数形にするためにはイタリア語と違い、語尾にsをつけます。しかし、間違えたまま、単数の場合でもセアダスと呼ばれるようになりました。
セアダスは、地方によって、sebada(ヌオーロ近辺), sevada, savada とも呼ばれます。
seu(sebu) は、サルド語で、動物性油脂を意味します。パスタの中にラードが入っていること、そして、昔は、ラードでセアダスを揚げていたことからも、seadas という名前になったと考えられています。

セアダス、5千年前からあるヨーロッパ最古のスイーツ説の謎に迫る

番組の中で、セアダスフラワーカッフェさんが、セアダスは、5000年前からあるヨーロッパ最古のスイーツであるとご紹介されていらっしゃいました。5000年前というと、サルデーニャ島は、ヌラーゲ文明が出現する前の時代で、ドルメンなどがつくられた新石器時代に相当します。そのような大昔に、セアダスが作られていたという話にはとても興味を惹かれました。がその一方、本当かなあという疑問も湧いてきました。

なぜならば、サルデーニャ島在住17年の間に、サルデーニャの人々の誰からも、セアダスが、5000年前から存在するヨーロッパ最古のスイーツという話を聞いたことがないからです。もし、それが本当であるならば、サルデーニャの人々は大いに自慢するに違いありませんが、その自慢話をサルデーニャ人の誰からも聞いたことがないのです。

サルデーニャが地中海西部沿岸地域で、最初にワインを作ったいたのではないかというニュースは、大学の研究者や考古学者の発見により、新聞などでもかなり報道され、サルデーニャの人々の自尊心をくすぐっています。セアダスのヨーロッパ最古のスイーツ説が本当だったら、イタリア国内でも大ニュースとなっているはずなのですが。。。

その時代のサルデーニャ島の文字は発見されていないので、当時の人が何を食べていたのかは、遺跡などに残されているものを考古学者が研究して、推測します。

5000年前には、サルデーニャの人々は、すでに、羊やヤギを飼い、小麦を栽培し、カパンナ(小屋)に住んでいました。つまり、セアダスの材料である、小麦があり、もしかすると飼っていた羊からチーズを作っていたかもしれないということは考えられます。はちみつに関しましては、サルデーニャ島で養蜂をおこなっていたという資料は、紀元前5世紀から紀元前7世紀のものとみられる5匹の蜂のとまったアリスタイオスのブロンズ像が発見されたことから、2500年前にはサルデーニャ島では養蜂が行われていたと考えられています。5000年前には、養蜂はしていなかったとしても、天然のはちみつを採ってきたと推測することもできます。しかし、セアダスのようなものを作っていたのか、スイーツという文化があったのかは、私が調べた限りでは残念ながらどこにも見つけることができませんでした。

ただし、およそ2200年前となりますが、マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス Catone il Censore (紀元前234年-紀元前149年)の農業論 De agri cultura に、セアダスに似た食べ物についての記載があります。

また、およそ2000年前のペトロニウス Petronio によって書かれたといわれる、古代ローマ時代のサテュリコンという小説に、セアダスに似た、食べ物が出てくるそうです。

サルデーニャ島のはちみつ

揚げたセアダスには、はちみつをかけていただきます。

サルデーニャ島では、様々なはちみつが採れます。珍しく希少なものとしては、コルベッツォロの苦いハチミツ。そして、アスフォデロ、カルド、ユーカリ、オレンジなどのはちみつなどが、採れます。筆者は、ハチミツが大好きなため、どのようにはちみつができるのかが知りたくて、かなり前ですがサルデーニャで養蜂家のコースに通った経験があります。どのようにしてハチミツができるのかがわかっただけではなく、サルデーニャの養蜂家の仕事ぶりや情熱を垣間見ることができた貴重な体験で、ハチミツを私も作りたい!と思い、巣箱を譲って頂いて、養蜂を試みたのですが、日本に一時帰国している間にダメにしてしまいました。サルデーニャではちょっと、田舎に土地をもっている人は、自家用に養蜂をして、ハチミツをつくっている人にも少なからずいます。

セアダス作り体験

セアダスを家庭で作る人もサルデーニャでは多く見かけます。セアダスをサルデーニャで作ってみませんか?マンマやノンナまたは、サルデーニャの生パスタの専門家によるセアダス作り体験をアレンジ致します。お問い合わせお待ちしております。

日本でセアダスを食べることができるお店


セアダスフラワーカッフェ

自由が丘にある番組で紹介されたセアダス専門店。

タロス

渋谷にあるサルデーニャ料理レストランの老舗

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