サルデーニャの土着品種

サルディニアワイン サルデーニャワイン

オルビアの空港内で、サルデーニャの土着ブドウ品種に関するセミナーと試飲があったので行ってきました。オルビア空港は、その空港内にサッサリ大学の観光に関する学科のキャンパスがあったり、セミナーやイベントを行う、ちょっとかわった空港。

サルデーニャのブドウ品種というと、白ワインのヴェルメンティーノと赤ワインのカンノナウが有名だが、今回試飲したもののなかには、聞いたことも、試飲したこともなかったブドウ品種のワインもあった。また、私のイタリア土着品種のバイブル、中川原まゆみ氏の「土着品種で知るイタリアワイン」にも記載されていない品種もあったので、楽しみにしていた。

Perda Pintà

その中で、最も興味深かったのは、、グラナッツァ Granazza というブドウ品種から作られる ジュゼッペ・セディレーズ Giuseppe Sedilesu の ぺルダ・ピンタ Perda Pintà

ジュゼッペ・セディーズは、サルデーニャ内陸部、カーニバルの独特の仮面で有名なマモイアーダにある。そして、この地方は、サルデーニャの赤ワインのブドウ品種、最近では、長寿のブドウ品種のワインともいわれる、カンノナウの栽培で有名な地域だ。

試飲の前のセミナーで、ジュゼッペ・セディレーズの販売責任者のサルヴァトーレ・セディレーズ氏が、サルヴァトーレ氏のお父さんが、カンノナウの畑を耕していると、あちこちに、グラナッザが出てきた。昔は、ブドウ畑は単一品種ではなく、色々なブドウ品種が混ざっていたからね、という話も印象的だった。

濃い金色、はちみつ、白い花などのデリケートでありながら、力強い香り。薄くスライスしたボッタルガ(からすみ)との相性は抜群であった。どちらも個性的な強い味わいなのだが、どちらが勝ることもなく、どちらの味が隠れることもない。

Giuseppe Sedilesu

このグラナッツァから作られる、 ぺルダ・ピンタ Perda Pintà は、以前にワイン好きの友人たちと時々行うワイン会で試飲したことがあったのだが、その時のワイン会のテーマは、フリウリワインで、10種類以上のおいしいフリウリワインの後でも、強く印象に残るワインであったが、今回の試飲で、その類をみない香りと味わいをもつ、独特のワインにすっかり魅了されてしまった。

たまたま、試飲の際に、ジュゼッペ・セディレーズの販売責任者のサルヴァトーレ・セディレーズ夫妻と隣の席となり、ご夫婦の人柄もとってもよく、さらに奥様がとっても美人、ますますこちらのワインのファンになってしまった。

もうひとつは、パンツァーレ Panzale という品種から作られるワイン。ベッリッタ Cantina Berritta というワイナリーが生産している。この試飲の翌日に友人の誕生日会で、マゾネ・マンヌのエノロゴのロベルトに会った時、昨日空港の試飲会でアントニオに会ったんでしょ。サワコに会ったと言っていたよ、と言われ、はて、誰だっけと思ったら、ベッリッタ Cantina Berritta の パンツァーレ Panzaleの生産者で、なんと、ロベルトがこちらの醸造責任者であるとのことを聞いてびっくり。道理で、おいしいワインに仕上がっていたわけです。

紀元前1200年前

ヌラーゲ・アドーニで発見された、紀元前1200年前のものとされるブドウの種が展示されていた。サルデーニャでワインのためのブドウ栽培が行われていたとされる最も古い証拠は、3600年前にさかのぼる。その後、現在まで、ワインのためのブドウ栽培は途切れることなく続いている。

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