サルデーニャでは、カーニバルの時期に食べられる料理があります。その名は、カヴォラータ。サルデーニャのカーニバルを代表する料理です。レストランで食べられるような料理ではなく、家庭や田舎の家で食べる料理なのですが、サルデーニャ島北部オツィエーリ近くのレストランが、カーニバルを前に、1日だけ、カヴォラータの日を設けたので行ってきました。
サルデーニャの人々ですら、カヴォラータを食べると1週間は胃が重いというようなボリュームのある料理です。
地域によりレシピは違いますが、脂身の多い豚肉とキャベツがほぼ必ず入ります。
豚肉やサルシッチャ、キャベツなどの野菜を大鍋で煮込んだ煮込み料理。
丸ごとのジャガイモや玉ねぎを入れたり、フィノキエットで香りづけをしたりと、地方や家庭により材料が少しずつ違いますが、キャベツのことをイタリア語でカーヴォロというため、キャベツは必ず入ります。こちらのは、ソラ豆やひよこ豆入りのものでした。
このカヴォラータはサルデーニャ島北部、オツィエーリ近くで食べたため、スピアナータをブロードに浸したものも出てきました。
オツィエーリのパンといえば、スピアナータまたは、パーネ・フィーネと呼ばれる、直径20cmくらいの円形のちょっと日持ちのする柔らかいパン。このスピアナータをちぎって、カヴォラータのブロードに浸して食べるのが、カロリーは高いと思うけれども、とてもおいしい。ブロードを別のスープ皿に入れて持ってきてくれました。
カーニバルの時期は、毎年、違いますが、2月から3月上旬の冬の時期で、少し日が長くなり春めいてきますが、まだまだ、1年で最も寒い期間。そのため、ボリュームのある体を温める料理が主役です。
カーニバルの目的自体が、復活祭の前の日曜日を除く40日間の節制時期のクアレージマの前に、大いに食べてどんちゃん騒ぎをするという側面のあるお祭りですので、カーニバルを代表するお菓子がドーナッツのような揚げ菓子であることにも表れています。
カーニバルのおやつといえば、フリッテッレ。ただのドーナッツと侮るなかれ。シンプルなものほど難しい。
合わせたワインは、アルゲーロのワイナリー、パルピネッロのKressia。カニュラーリ品種は、難しい品種だと言われていますが、こちらのカニュラーリは華やかな香りで、フルーティさと花の香りのバランスがとても良く、とても美味しかったです。
以前に、田舎の家で大鍋で作ったカヴォラータ