イタリア、サルデーニャ島東部、バルバジアとオリアストラの間に、イタリアで最も深い裂け目があります。
古い大地であるサルデーニャ島には、魅力的なハイキングコースがたくさんありますが、その中でもダントツ1位は、ゴロップ峡谷であると思います。
イタリアで最も深いキャニオンであるゴロップ峡谷の深さはおよそ500メートル、およそ1.5キロメートルの長さがあり、底の最も狭いところは、幅4-5メートル。
ジェンナルジェントゥ山脈の北部の山脈を流れる雨水がフルミネッドゥ川に集まり、スプラモンテの石灰岩質の岩を浸食し、研ぎ、分解してつくられたのが、ゴロップ渓谷。
ゴロップ峡谷の起源は、1億9千万年前から6千万年前に遡ります。
ゴロップ峡谷の底は、すべすべした白い大きな岩塊がゴロゴロしている。
ゴロップ峡谷へ行くために、最も易しい行き方は、S’Abba Arva という場所まで行き、SA BARVA という名前のバールの駐車場に車を停めて、そこから歩いていきます。駐車料金は1日、6ユーロ。
そこから、あまり難しくない山道を2時間ほど歩きます。途中に、湧き水ポイントが2か所あります。
あと10分ほどで、ゴロップ、というところから、峡谷の裂け目が見えはじめ、ついにゴロップ峡谷の底を見ることができる!とワクワク感がつのる。
ゴロップ峡谷に着くと、右側にテントがあり、切符売り場があります。(春から秋のみ)
そこで、ゴロップ峡谷についての簡単な説明(英語またはイタリア語)をしてくれます。
私たちが行った日は、外国人が多く、英語の説明には、20人くらいの人が集まっていました。
ゴロップ峡谷の岩には、難しさによって、緑、黄、赤の3つのゾーンに分かれています。
入口で受けた説明によると、赤ゾーンは、とても難しいので、ガイド付きで行くか、もしくは、ヘルメットなど、それなりの登山用の用具が必要とのこと。
私たちは、黄色ゾーンの一部まで歩いきました。
岩に、緑や黄色のマークが付けられているので、わかりやすい。
白い岩々はツルツル滑りやすいので、気を付けて登ったり下りたりしました。
こんな不思議な場所だから、伝説には事欠かない。
例えば、昔は、Sa Tentassione つまり、悪魔と出会う場所と考えられ、世俗の富と引き換えに魂を引き渡した。そして魂を売った者は、非業の死を遂げることとなった等々。
確かに、サルデーニャの強い太陽の差し込まない500メートルの断崖に挟まれた、大きな白い岩々とのコントラスト、スプラモンテの山の中の静けさに身を置くと、とても不思議な気持ちになります。
ゴロップ峡谷に降りた左側には、岩々の間に川や自然のプールがあり、湧き水ポイントもある。
この池というか自然のプールで、水浴びをしている人もいたが、水はとても冷たく、私たちは、足を入れてみただけ。 湧き水ポイントへは、サルデーニャ州の州旗が目印。
サルデーニャは海だけではない!ということを体験するのに最適な場所のひとつであると思います。
イタリア語で、「月にいるような」とも表現される独特の光景は、ゴロップ峡谷に一歩足を踏み入れると、目の前に聳え立つ絶壁と白い巨大な岩々の織り成すサルデーニャの自然の驚異の虜になることは間違いありません。
イタリア、サルデーニャ島内では最も有名なトレッキングスポットであるが、初心者からロッククライミングをする最上級者まで、あらゆるレベルの人がその魅力を感じ取ることができるのも注目すべき点です。
最後におまけ。駐車場を出るとすぐに、ヤギの群れが!羊で有名なサルデーニャ島ですが、険しい場所にはヤギも結構います。
こちらの記事は、ゴロップ峡谷へ行った日の2020年9月の情報です。2023年2月にも冬のゴロップ渓谷へ行きました。その時の様子はこちらです。