スプラモンテの本棚、サ・ジュントゥーラ【サルデーニャ島ハイキング】

サ・ジュントゥーラ サルデーニャでトレッキング

サルデーニャ島のトレッキングスポットNo.1であると思うゴロップ峡谷を反対側から歩いたところにあるサ・ジュントゥーラ。サ・ジュントゥーラは、接合という意味で、3つの川が合流する場所。そこには、地元の人が「本棚」と呼ぶ、長い年月をかけて自然が作り出した不思議な空間が現れます。

サルデーニャ島の山塊スプラモンテにあるサ・ジュントゥーラ。スプラモンテは350平方キロメートルにも及ぶカルスト地形の高地。サンゴや貝などの海洋性有機物の残部とあまり深くない海の底の沈殿物が重なった石灰岩やドロマイト岩で構成されている。スプラモンテの岩と化石は1臆7000万年から1億4000万年に遡り、中生代のジュラ紀や白亜紀に相当する。石灰岩は水で分解され様々な形を作り上げる。海沿いのサルデーニャ島の風景とは全く異なる荒々しいサルデーニャ。色々な顔を持つところがサルデーニャ島の魅力のひとつ。

11月の大雨で道がふさがれてしまったこともあり、ハイキングスタート地点まで、ヌオーロから車で2時間以上もかかりました。国道125号から未舗装の道に入ると、車中からも、なんだかとんでもない場所に来たような錯覚を覚えます。

スプラモンテ

未舗装の道に入ると、荒々しい風景に。

ハイキングスタート地点から30分ほどは平坦な道を歩きますが、その後は、ツルツルとした石だらけの下り坂で、滑りやすく写真を撮る余裕はありませんでした。

スプラモンテ サルデーニャハイキング
こちらは帰りに撮った写真ですが、このツルツルした急な坂を降りるのは大変だった。

ゴロップ渓谷 サ・ジュントゥーラ
写真上のV字型の裂け目がゴロップ

11月の曇り空の日だったため、さらに秘境感が高まります。

ゴロップ サ・ジュントゥーラ

足元に注意しながら目をあげると、荒々しいパノラマが広がります。

サ・ジュントゥーラ スプラモンテ

川を下方に見ながら細い小道を歩くと、サ・ジュントゥーラに着きます。

サ・ジュントゥーラ

やっと辿り着いたサ・ジュントゥーラ。この不思議な自然の彫刻の前では、ただただ、驚愕するのみ。おしゃべりなイタリア人もなぜか皆、口数少なく静かでした。

Sa Giuntura サ・ジュントゥーラ Sa Juntura

長い年月が生み出した「スプラモンテの本棚」サ・ジュントゥーラ。

Sa Juntura サ・ジュントゥーラ Sa giuntura

帰りは、同じ道を戻ります。行きはほぼ下りだったので、ずっと登りです。

サルデーニャの羊飼いの避難小屋

サルデーニャ島の羊飼いの伝統的な退避小屋の近くで一休み。

サルデーニャバルバジア地方

なぜか、もう焚火に火がついていました。動物を囲っておく場所があり、近くに豚がウロウロしていたので、飼育家がつけたものと思われます。

タッシーナという毒物を含んでいるため、死の木として知られる西洋イチイ。しかし、木は成長がおそいかわりに長寿で、樹齢が千年に達することもあります。

西洋イチイ

この西洋イチイもサルデーニャ島の中でかなり古い木とされています。

スプラモンテ サルデーニャ

豚や牛に遭遇しましたが、皆おとなしかったです。

サ・ジュントゥーラ Sa Giuntura ( Sa Juntura と書かれることも)

一番近い村は、ウルツレーイ。トレッキング出発地点の Sedda Arbaccas までかなり長い距離の未舗装道路を走るため車高が高めの車で来ることを強くおすすめします。

また、山道は携帯の電波もなく、多くの人が訪れるメジャーなスポットではないため、山のガイドを頼む、または大勢でハイキングをされることをおすすめいたします。

往復およそ5km、3時間半のコースですが、途中の下り坂が滑りやすい。イタリア山岳クラブ CAI による難易度は EE(Escursionisti Esperti) 上級者向け。

サ・ジュントゥーラ

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