この前の日曜日は、所属してるイタリア山岳クラブの昼食会でした。場所は、サルデーニャ島第2の町、サッサリから車で15分ほどのアグリツーリズモ。
アグリツーリズモとは、田舎にあり、酪農家やワイン生産者が経営のレストラン。宿泊施設があるアグリツーリズモも時々ありますが、イタリア人にとってアグリツーリズモとは、田舎で大勢で食事をするところという認識です。この日も集まった山岳クラブのメンバーは80人くらい。
アグリツーリズモ周辺で採れた野菜や肉などの食材を用いた料理を提供し、基本的にはお肉をメインとするコース料理のみ。前菜からプリモ、セコンド、お菓子、ワイン、水、食後酒まですべて込みで、次から次へと大量の料理がでてきます。
サルデーニャのアグリツーリズモでほぼ必ず出されるセコンドが、ポルチェット、子豚の丸焼きです。ポルチェットは薪で数時間かけてじっくりと焼き上げられます。皮はカリカリでお肉はとろけるようにやわらかい。
その他のお皿は、地域により少しずつ違い、その地の料理を味わうこともできます。
こちらのアグリツーリズモで初めて頂いたのが、パーネ・レントゥ。あらかじめ、メニューをもらっていたので、どのような料理が調べていたのですが、グーグルで検索した写真とは全く違うものでしたが、グラタンのようなかんじでとってもおいしかったです。
ティリッケ tiricche は、通常は、サバやサパと呼ばれるワインのモストを煮詰めたものやハチミツなどを入れたサルデーニャの焼き菓子なのですが、こちらは、チーズとサルシッチャが入っており、前菜のひとつとして出されました。ドルチェではないティリッケは、サルデーニャに18年以上住んでいるのですが、初めて食べました。生地がサクサクで食感がとても良かったです。
イタリア山岳クラブは、1863年に発足したイタリアの歴史ある山岳クラブ。イタリア全土にあり、私が所属しているのは、サッサリ支部。サッサリ支部は2004年にヌオロ支部から枝分かれした比較的新しいグループですが、秋のハイキングのあとの昼食の時に、サッサリ支部を設立した100才近いレジェンドとお話をさせて頂く機会があり、このクラブへの熱い思いを聞き、私もその一員とさせていただいていることをとても嬉しく思いました。
13時に始まった昼食会は、サルデーニャの焼き菓子やミルトなどの食後酒まで、そしておしゃべりに花が咲き、12月の早い夕暮れの17時半頃まで続きました。