ソムリエの友人が、訪問したいワイナリーがあるから、一緒に行こうと誘ってくれた。一度試飲してとてもおいしかったので、是非とも訪れたかったそうだ。
Jankara と書いて、ヤンカラと読む。何と発音するのかな、ジャンカラと読むのかなどうかな、オーナーに会ったらすぐに聞いてみようと、友人と話していた。アルファベットの J はあまりイタリア語では使われないからだ。
ワイナリーの名前の由来は、サルデーニャのガッルーラ地方の方言でJannaca と呼ばれる土地と Karana と呼ばれる土地の名前を合わせて JanKara と名付けたそうだ。イタリアのワインにはその土地の名前をワインの名前にすることがよくある。(Karana は、カンティーナ・ガッルーラがすでにネッビオーロのワインの名前につけている。)
まだ、若いワイナリーである。
オーナーのレナート氏は、アメリカに20数年住んだのち、故郷のおじいさんが持っていたブドウ畑のすぐそばの土地を買い、ワイナリーを始めたという経歴の持ち主。
カンティーナは、これから建設予定で、今はぺドレスのステンレスタンクを借りて、醸造しているとのこと。エノロゴは、白ワインだったら、この人と考えていた、最優秀エノロゴにも輝いたジャンニ・メノッティ氏が監修している。
まさにガッルーラ地方のクオーレにあるヤンカラのブドウ畑。花崗岩の土壌。コギーナス湖から受ける温暖な気候。サルデーニャに特有の乾いた北西風のマエストラーレ。昼夜の激しい温度差。オーナーのレナート氏は、この土地こそが、サルデーニャで最もおいしいヴェルメンティーノを産み出すと力説する。
2014年、2013年、2012年のヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラを試飲させていただいた。2014年は、気候がパーフェクトな年だったと言っていたけれども、今の時点では、2013年のヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラが香り、味わいとも群を抜いていた。一緒に行った、もう一人のソムリエも同意見だった。
白ワインのヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラのほかに、6種類の品種が混ざった樹齢85年の小さな古い畑から作られる赤ワインも作っている。昔から家用のワインを作っていた古い畑は、このように色々な品種が混在している場合が多い。
来年には、カンティーナを建設予定で、サルデーニャに新しい息吹を吹き込むであろうヤンカラの将来が楽しみです。