リ・ドゥーニ ピエデフランコのヴェルメンティーノ

リ・ドゥーニ サルデーニャワインツアー

イタリア、サルデーニャ島北部の海の近くにある町(コムーネ)、バデージには、ピエデフランコで栽培されているヴェルメンティーノから作られるワインを生産するワイナリーがあります。
ピエデフランコとは、アメリカ産の台木を用いず、自根で栽培する方法。
普通の木は、根から木のてっぺんまで、同一のものであることが通常ですが、ブドウの木は違います。
1800年代にヨーロッパ中を襲ったフィロキセラの害。フィロキセラは根につき、ブドウの木を枯らしてしまう害虫のため、その対策としてフィロキセラに耐性があるアメリカ産の台木にヨーロッパ産のブドウの木を接ぎ木して被害を逃れる方法が考え出され、現在もその方法がとられています。

ヨーロッパで栽培されているほぼ全てのブドウは、1800年代後半のフィロキセラの被害以降、アメリカ産の台木に接ぎ木して栽培されていますが、例外もあります。
フィロキセラが住めない環境、例えば、砂地や標高が1000メートル以上の場所などでは、ピエデフランコ、つまり接ぎ木をせずに自根で、フィロキラ禍以前と同じように、ブドウを栽培しています。
サルデーニャ島内では、サルデーニ島南東部のサンタンティオコ島で栽培されるカリニャーノ種をピエデフランコで栽培している地域が有名で、カラセッタにあるカンティーナ・カラセッタでは、その名も「ピエデフランコ」という名前のワインを生産しています。

バデージのリ・ドゥーニを訪問する前までは、サルデーニャ島内でピエデ・フランコで栽培しているのは、サルデーニャ島南東部スルチス地方の海の近くの砂地だけであると認識していたのですが、サルデーニャ島北部ガッルーラ地方のバデージで、ヴェルメンティーノ種をピエデフランコで栽培しているのは迂闊にも知りませんでした。
ワイナリーの名前、リ・ドゥーニは、サルデーニャ島ガッルーラ地方の方言で、砂丘を意味します。バデージには、7kmの長さのリ・ジュンキ・ビーチSpiaggia Li Junchiなどがあり、リ・ドゥーニの多くの畑が花崗岩が砕けて砂になった砂地。

海が見えるブドウ畑 ヴェルメンティーノ アマービレ
カンティーナからは海が見える

砂地では、フィロキセラが生きていくのには難しいため、ピエデフランコでの栽培が可能なのです。アメリカ産の台木を使っていない自根のピエデフランコで栽培されたブドウの特徴は、生産量が少ないこと、つまり凝縮した味のブドウができ、またポリフェノールの含有量が多いことなどがあげられます。
そして、なんと、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・アマービレという、こちらも、またサルデーニャのヴェルメンティーノでは初めて聞く「アマービレ」のヴェルメンティーノNozzinnàを作っています。DOCGです。
アマービレとは、1リットルあたり30~50gの糖質を含むワインのことを指します。(通常のワインは、1リットルあたり0~10gの糖質)

アマービレワイン nozzinna
アルコール度数16%のアマービレワイン、 ノッツィンナ

ノッツィンナ Nozzinnà ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・スーペリオーレDOCG アマービレ Vermentino di Gallura Superiore DOCG Amabile
パンやよく熟したナシなどのデリケートで穏やかな香りからは、びっくりさせられるような味わい。
最初に、杏のような甘さ、次にレモンやふれーぷフルーツのような爽やかなかんきつ系みずみずしさ、そして、海から数百メートル以内にあるブドウ畑で栽培されるブドウだけあって、塩辛さやミネラルがきて、最後にヴェルメンティーノ品種の特徴であるほろ苦さ。
口の中で数秒おきにころころと味が変わる不思議さ。ワインの名前のノッツィンナNozzinnàは、サルデーニャ島の方言で、「このようなワインは他には存在しない」という名をつけています。本当に、こんなワイン飲んだことない、他にはないワイン!
余韻もとても長い。個人的には、最近飲んだヴェルメンティーノで、一番印象に残ったヴェルメンティーノ。開戦後、4、5日たっても、香り、味わいとも衰えない。
アルコール度数は、なんと16%もあります。それなのに、そのアルコール度数の高さを感じさせないワイン。
確かに、こんなヴェルメンティーノは初めて味わいました。
この独特の味わいは、ピエデフランコのなせる業なのかどうか。。
生の魚介類はもちろん、熟成したペコリーノサルドチーズとも合います。
コロナが収束しましたら、是非、この驚きのワインの秘密を探りに、サルデーニャ島へいらしてくださいませ。
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Nozzinnà 2019 Vermentino di Gallura Superiore DOCG Amabile
Nozzinnà significa “non c’è nessuno come questo” in dialetto sardo gallurese e, proprio come suggrisce il nome, è difficile da trovare altrove.
Dal colore giallo paglierino brillante, si percepisce, all’olfatto, una crosta di pane e della frutta matura ma delicata come la pera.
Alla bocca, la prima cosa che si precepisce è la piacevole dolcezza, perchè il vino è amabile. Subito dopo noto la freschezza degli agrumi, come il limone e il pompelmo e la bellissima salinità marina e la mineralità, perchè la vigna si trova a pochi metri dal mare.
Per concludere, si avverte il retrogusto amarogno derivante dal vitigno tipico, che però non è invadente. La persistenza è molto lunga.
Ho apprezzato la varietà di percezioni che mutano ogni secondo. In altri termini, il vino è incantevole e ho scoperto un altro potenziale del vitigno vermentino e della terra sarda.

リドゥーニ

残念なことに数日前に吹いたマエストラーレの影響で、2020年は、Nozzinnàは生産できないだろうとのこと。
建設が終わったばかりのカンティーナ。
カンティーナの片隅に、アンフォラがあったので、アンフォラでも醸造しているの?と聞くと、まだ色々試している段階とのこと。
まだ、新しいワイナリーなので、リ・ドゥーニのこれからがさらに楽しみです。

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