初めて、カンティーナ・デッペール Cantina Depperu のルイーナス Ruinas を飲んだのはいつだったのだろう。まろやかな熟したフルーツの香り 、やわらかな春の息吹のようなフレッシュさ、凝縮されたミネラル。これは、ふつうのヴェルメンティーノとは違うという気品の高さを感じました。
わたしのなかで、お気に入りのヴェルメンティーノの1つとなってから、いつか作り手を訪ねてみたいと思っていたのだが、先日、カンティーナ・デッペール Cantina Depperu を訪問する機会に恵まれました。
生産者の兄弟が案内して下さった。お二人とも、穏やかなやさしそうなお人柄。カンティーナは、きらびやかな見せるためのカンティーナではないところが、またこちらのカンティーナの特徴を物語っていると思います。
熟成途中のワインをステンレスタンクから味見させてくれる。
そして、疑問に思っていた、なぜDOCG を名乗らないのかということも説明して下さいました。
Ruinas は、もちろんDOCG の基準を満たしており、熟成途中のステンレスタンクには、DOCGであることが記されているのだが、瓶詰めをする際に、わざとDOCG からIGT へクラスを下げるさせているのだそうです。
消費者がワインを選ぶときに、なんでもいいからヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG の白を1本ちょうだいとは言われたくなく、ルイーナスをくださいと言われたいのだそう。穏やかそうなお人柄からは想像できませんが、ワインに対する頑固な思い入れが伝わってきます。
そのあと、ブドウ畑を案内して下さった。ビオである認証は受けていないが、一切農薬は使わないとのこと。この日は、作業中で、堆肥のにおいが漂っておりました。
あいにく次の予定が入っており、ほんの1時間程度の訪問だったので、もう1回じっくりとお話を伺いたいです。
カンティーナ・デッペール Cantina Depperu http://cantinadepperu.it/