サルデーニャのヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ Vermentino di Gallura DOCG と、ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ Vermentino di Sardegna DOC は、ヴェルメンティーノ種から作られるのだが、ヴェルメンティーノは、サルデーニャだけで栽培されているわけではなく、リグーリア、トスカーナ、そしてフランスのコルシカ島などでも栽培されている。 ベンヴェヌート ヴェルメンティーノ Benvenuto Vermentino は、栽培地域の違う、5種類のヴェルメンティーノを試飲するというイベント。 サルデーニャのヴェルメンティーノは、知っているワインが多いが、他の地域のヴェルメンティーノは、全く知らなかったので、その違いを試すことができるのは、興味深い。
色々味見していいよ、とは言われたけれども、一応、5種類のワインを1つずつ試飲できるという仕組みだったし、思いがけず、たくさんの種類のワインがあってどれにしようか迷う。
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラのコーナーでは、マゾネ・マンヌ Masone Mannu の ロッカイア Roccaìa を試飲した。このワイナリーの他のワインは飲んだことがあったけれども、樽熟成をさせているというこちらのワインは飲んだことがなかったので、それにしてみる。 白いフルーツのやさしい香り、そして、樽熟成ならではの、まろやかな味わい。とても美味しい。
リグーリアのコーナーでは、色々なところでいつも気にかけてくれるAISガッルーラの代表ソムリエ、アッティリアがいたので、彼女のおすすめのワインを試飲。 サルデーニャのヴェルメンティーノとは、全く違い、興味深い。
トスカーナのヴェルメンティーノは、3種類試飲したのだが、残念ながら、あまり・・・という感じだった。 ソムリエ曰く、雨が多く、あまり大地の恵みの恩恵を受けないトスカーナのヴェルメンティーノは、夏の間乾燥し、強い日差しの太陽をたっぷりと浴びるサルデーニャのヴェルメンティーノと正反対のタイプなのだとか。 やはりみんなサルデーニャの人は、我々のヴェルメンティーノが一番!と思っているから、サルデーニャ人のソムリエが説明すると偏狭な考えになってしまうのを差し引いても、 そしてたった3種類のワインだけで判断してしまうのは、いけないのだけれでも、少し納得してしまった。
コルシカ島のワインは、Domaine de Granajolo のビオのワインを試飲したのだけれども、こちらはとても美味しいワインだった。 コルシカ島は、サルデーニャ島から最短距離で、約11kmしか離れていないので、気候的観点からみても、サルデーニャのワインと性質は似ていると思う。
ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャのコーナーでは、また、アッティリアがいたので、彼女のおすすめを聞く。 もう一人のソムリエも知らなかったというワイン、Binzamanna の lìgeja 2013 (www.binzamanna.com)。
最近の流行りとも思える、ヴェンデミア・タルディーヴァと呼ばれる遅摘みのブドウを使い、樽で熟成させたワイン。 とてもユニークなワインと彼女はいったけれども、まろやかなでもしっかりとした香り、奥深い味わいのすばらしいワインだった。 こんなワインと出会えるとは!
ここ数年、サルデーニャのワインは本当にとてもおいしくなってきていることをあらためて実感しました。