サルデーニャのコロナウイルス

イタリアコロナウイルス イタリア・サルデーニャ島

3月12日現在のサルデーニャ州のコロナウイルス感染者は38名。
コロナウイルスのため、今日から、3月25日まで、イタリア中の人々は、一部の例外を除いて、家から出てはいけないことになっています。
また、食料品店、薬局などを除くすべてのイタリア中の店は、3月25日まで開けてはいけないことになったので、閉まっています。この decreto と呼ばれるイタリア政府からの通達命令は、昨日の夜に出され、昨日までは、朝の6時から夕方の18時まで開けてよいことになっていた、バール、レストランなども、今日からは全て閉まっています。

イタリア内務省による移動のための規則なども発表されています。

様々な情報が錯綜する中、何をしてよいのか、何をしてはいけないのかが、この数日間ころころと変わるため、最新のニュースをよく見ておく必要があります。しかもdecretoは夜に発表され、翌日から施行ということが続いているため、直前になるまでどうなるのかわかりません。
基本的にはすべてのイタリア人は自宅に留まっていないといけないことになっているのですが、例外的に以下の4つの理由であれば、自宅から外出してもよいことになっています。
①仕事に行くため
②必要な状況
③健康上の理由によるもの
④自宅にもどるため

仕事や病院に行くというのは、わかりやすいのですが、”必要な状況のため”というのがわかりにくいため、色々な新聞のwebページでは、何をしてよいのか、何をしてはいけないのかが書かれています。

外出の理由となるものの例
食料品の買い物。薬の購入。
洗剤、シャンプー、石鹸、電球などの日用品の購入。
新聞、雑誌の購入。
公園などで、グループではなく、個人での軽い運動など。犬の散歩。
一緒に住んでいない年老いた両親のお世話。

してはいけないことの例
友達や親戚の家へ行くこと。
屋外も含めて、友達などと集まること。
家の中も含めて、友達などをよんで誕生日会などのフェスタをすること。
別荘へ行くこと。

そして、上記の外出の理由を自己宣誓するための紙を持ち歩かなくてはいけません。
もし、違反した場合は、206ユーロの罰金が科せられます。かなり厳しい外出規制です。
この移動のための自己宣誓書 modulo dell’autocertificazione は、色々なサイトからダウンロードできます。
サルデーニャの地方新聞、L’UNIONE SARDA のwebページからの所定用紙

新しくできた法律、通達というのはわかりにくく、かなり個人的なことですが、食料品の購入のためどこまで行っても良いのかわかりませんでした。
というのも、ある新聞には、自宅のあるコムーネ comune 内で買い物をするようにと書かれていました。コムーネというのは、 イタリアの自治体の単位で、日本の市や区や町、村に該当しますが、ローマやミラノなどの大きな都市もコムーネですし、人口500人の村もコムーネなので、大小様々です。
私が住んでいるのは、サルデーニャ島のヴェルメンティーノの産地の人口2500人の小さなコムーネ。村というかんじでしょうか。小さな食料品店はあるもののやはり商品数が少なく、かなり割高なため、通常の買い物は、25kmほど離れた大きめの町、オルビアというコムーネまで行きます。
食料品の買い物のために206ユーロの罰金を払わされたら大変と、念のために友達の警察官に聞いたら、近くのコムーネまでの買い物ならば、okとのこと。でも、家族と一緒に行ってはいけない。一人で買い物に行かなくてはいけない、”私はそう解釈している”と友人の警察官。
警察官まで、わかりにくい、通達。。。

そのため、自己宣誓のための紙を持参して、少しドキドキしながら、昨日買い物に行ってきました。
食料品の買い物のために、緊張するなんて。。。
早めに昼ご飯を食べ、すいている昼食の時間帯をねらって、車を運転してでかけました。コナッドというイタリアではメジャーなスーパーマーケットに行ったのですが、そのスーパーで買い物をしているイタリア人のおよそ半分がマスクをしていました。
普段はマスクをしないイタリア人がしているので、かなり奇妙な光景であるとともに、マスクをしながら買い物をしているイタリア人の緊張感も伝わってきます。
レジの人もマスクをしていました。
そして、人と人との距離を最低1メートルあけなくてはいけないという通達のため、レジで並ぶところも、1メートル以上開けるように床に赤いマークがつけられていて、皆、それを守っていました。
お金を払い、購入したものを買い物袋に入れている際に、私の後ろの女性が、私の後ろを通り過ぎたら、レジの人は、その女性に注意をするという徹底ぶり。
買い物中も、1メートルの距離を保つように、みんなが注意しあっているような感じでした。
また、小さな店は、その店舗面積により、何人までしか店内に入ってはいけないという規制もしていて、各店舗の前に張り紙がしてありました。
あいさつを大切にするイタリア人。イタリア人のあいさつというのは、握手をして、頬と頬を合わせてハグすること。イタリア式は、右頬、左頬と2回します。当然、あいさつする人同士は、とても近寄ります。
そのイタリア人が、お互いに近づかないように牽制し合うのは、かなりぎこちないかんじで、そのぎこちなさが、また、不思議な空気感を呼び起こします。

サルデーニャでは、今のところ、買い占めなどによる不足しているものはほぼありません。
ほぼ、というのは、コロナウイルス発生当初から不足しているアムッキーナという除菌ジェルくらいでしょうか。
マスクも不足していますが、もともとイタリア人はマスクをしないので、コロナウイルス前から、普通のスーパーなどでは売られていませんでした。

アムッキーナ
金より高くなっているという冗談まである除菌ジェル

お天気も良く、春の日差しが暖かいサルデーニャ 。2週間のイタリア外出禁止の効果があらわれることと、コロナウイルスの終息を願います。

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