2022年イタリアの学校の冬休み明け新学期

ffp2マスク イタリア・サルデーニャ島

イタリアの学校の冬休み明けの新学期は州や基礎自治体によって多少違うが、通常1月7日に始まる。1月6日がベファーナの祝日のため、その日で冬休みは終わる。


しかし、コロナ禍の2022年。イタリアではクリスマス前からものすごい勢いで毎日の感染者数が増えた。
また、ロックダウンをしなかったため、家族や親戚、友人たちと集まって食事をすることなどが、2020年のクリスマスと違って可能だった。そのため、クリスマス前から、クリスマス休暇明けのコロナの感染状況が心配だという報道はされていた。


人口165万人のサルデーニャ州でも1日の新規感染者が1000人を超える日が続き、昨日は1792人というコロナが始まって以来、最も多い新規感染者数も記録した。もちろん、検査数が多ければ新規感染者数は増えるが、そして、実際に検査数はクリスマス前からとても増えているのだが、報道で今までに聞いたこともないような数字を見るとさすがに怖くなる。

今日(1月11日)のイタリア・サルデーニャ州の検査数は24315。新規感染者数は983人。陽性率は4.04%
昨年秋頃までは、サルデーニャ州の1日の検査数は1万人を超える日はあまりなかった。2千人くらいしか検査しない日もあった。

新規感染者の割合は、学校へ通う年齢のこどもたちが多く、そのため、やはりこのままなにもせずに新学期を迎えてしまうのは危ない、とイタリア政府は判断したため、急遽、新学期の再開は1月10日の月曜日に延期となった。新学期が3日遅れで始まることは、学校からの通知より前に、ニュースや新聞などで、そうなるだろうということは報道されていたが、1月6日は祝日だから5日までには学校からお知らせがくるだろうと思っていたがこなく、1月6日の朝に、新学期が10日に変更というメールが学校から届いた。


そして、各コムーネ(基礎自治体)ごとに独自に、生徒と教職員を対象としたタンポーネ(抗原検査)が行われたのだが、人口の多い、大きなコムーネは、検査キットや検査をする人を集めるのが難しく、どうなるのかと思っていたが、軍隊の医師まで集めて、1月7日から9日を検査デーとしたコムーネが多かった。私の住むコムーネは5日が検査デーだったのだが、検査場前には車の長い列ができた。

しかし、娘の通う高校のあるコムーネは何も動きがなかったので、何も検査をせずに学校が始まってしまうのかと不安を感じていたところ、学校が始まる前日の日曜日に、検査日のお知らせのメールが来た。でも、もう学校がはじまってからで、各高校によって月曜日から金曜日まで、学校で検査を受けられる。娘の高校は火曜日。イタリアの学校は1クラス25人までなので、学校のweサイトの検査キット数を見ると人数分の検査キットは確保されているようだが、検査を受けるかどうかは自由。未成年者は親のサインが必要と黄色くマークして書かれてあった。
親のサイン用紙を持って学校へ行った娘から、ワッツアップでテッセラサニターリオをいう保険カードの写真を送ってというメッセージがきた。保険カードのことは学校からのお知らせには書いていなかったのと、前に娘のクラスメートの一人が陽性であることが分かった時に、クラス全員がタンポーネをするために病院へ行った時も保険カードは不要だったので、持たせなかったが、ワッツアップの写真で大丈夫だった。写真を送ると30分もたたないうちに、検査をやったとメッセージがきて、それからすぐに、クラスメートのうちの一人が陽性だったと書いてきた。

学校から戻った娘に話を聞くと、陽性だった生徒だけが、ビデリア(受付と用務員室を兼ねているところ)へ呼ばれ、そのまま家へ帰されたとのこと。
娘のクラスは23人なのだが、一人は冬休み中に陽性であることがわかり新学期からは学校に来ていない。検査は義務ではなかったため、今回検査をしなかった生徒が二人(そのうちの二人は親がno vax のワクチン接種反対派)、一人が陽性。

この結果が良いのか悪いのか判断するのは難しいが、現在のところクラスに一人の陽性者の場合は、学校はFFP2マスクを着けて対面授業を続ける。3名以上の陽性者がいる場合は遠隔授業となる。我が家ではだいぶ前から家族全員FFP2マスクしかつけていないが、学校で一人一枚ずつ配られたFFP2マスクを持って帰ってきた。様々なことがすんなりといかず、何事にも時間がかかるサルデーニャだが、このすべての児童や生徒を対象としたコロナ検査の迅速な対応には、正直びっくりした。

しかしながら、昨日の新学期には、多くの高校で、コロナ感染が怖いため学校へ行くことを自主的にボイコットした生徒が多かったという新聞記事を読んだ。娘の高校は、みんな登校していたようだが。

イタリア人は何か不満があると、広場に集まり抗議デモをする。でも、今はコロナで集まることは危険だから、州政府と文部大臣に2週間の遠隔授業にしてほしい。私たちは学校へ行きたい。でも、安全が確保された上でという手紙を書いたのだそうだ。

タイトルとURLをコピーしました